玉の輿のご利益だけではない 京都今宮神社のあぶり餅と探イイ話

2018年7月、連日うだるような猛暑の京都。8日間連続で38度をマークしたこんな日に、熱々のあぶり餅を食べに行くという、なんともクレージーな企画を突如思いつき、あぶり餅で有名な今宮神社を探訪することにしました。知る人ぞ知る玉の輿のご利益のある今宮神社。このご利益と熱々のあぶり餅の裏には深い背景がありました。

目次

1.朱塗りの楼門と今宮神社のシンボル松のコラボが超絶カッコいい!

2.八百屋の娘が将軍の妻に! ?玉の輿のご利益にあずかろう

3.名物のあぶり餅 あまじょっぱい白味噌だれが染みる!

4.一文字屋とかざり屋 二軒茶屋の因縁の関係が明らかに!

5.アクセス

1.朱塗りの楼門と今宮神社のシンボル松のコラボが超絶カッコいい!

当日はあまりの暑さでマイカーのハンドルが握れないほどの猛暑でした。駐車場は神社の参道にお店を構える二軒のあぶり餅屋さんの横にあり、あぶり餅を購入すれば駐車場代は60分無料になります。まずは正面の楼門へ。立派な朱塗りの楼門で、ご神紋にもなっている松の木がよいアクセントになり、今宮神社独特の「かっこよさ」をかもし出しています。

楼門をくぐって境内に入ってみましょう。中にもいたるところに、背の高い立派な松が植えられています。桜や梅、紅葉おしの神社は多いけれど、ここまで松にこだわった神社は京都でも珍しい。

誰が飾ったか、松ぼっくりアート。遊び心があってGOOD!

↑今宮神社本殿。風格が漂います。

2.八百屋の娘が将軍の妻に! ?玉の輿のご利益にあずかろう

今宮神社といえば、玉の輿のご利益があることで有名です。「玉の輿」と思いっきり書かれたお守りも売っているくらいですが、おおっぴらに身に着けるにはそれなりの覚悟が必要かと思われます。この玉の輿のご利益は、江戸時代に今宮神社近くに住んでいた八百屋の娘お玉さんのシンデレラストーリーに由来しています。この八百屋のお玉さんは、人づてに大奥で春日の局のお世話役としてお仕えすることになります。そこで 将軍徳川家光に見初められます。その後、将軍綱吉となる男児を授かったというのですから、なんとも夢のある話です。このお話には続きがあります。平安時代に創建した由緒ある今宮神社は、当時応仁の乱で大変荒廃していました。将軍の母となった八百屋のお玉さんは桂昌院と名を変え、愛着ある地元の今宮神社に多大な支援を行い、復興させたというのです。桂昌院・お玉さんの御力に是非ともあやかりたいものですね。

3.名物のあぶり餅 あまじょっぱい白味噌だれが染みる!

お詣りを終えて、駐車場のほうに戻ってきました。帰宅する前に本日のメインイベントである、「38度の猛暑に熱々のあぶり餅を食す会」をとり行います。今宮神社の東側の門を出ると、左手にはいかにも古めかしいノレンのかかった一文字屋。「元祖あぶり餅 血続廿五(25)代」の文字が描かれています。

 

右手側のお店のノレンには「あぶり餅かざり屋」の文字。なんと、参道をはさんで2件のあぶり餅屋がドンパチ仁義なき戦いをしているのでありましょうか。今回は左側の一文字屋さんにお邪魔することにしました。店内はたたみの座敷になっており、各席で扇風機がフルパワーで絶賛稼働中でしたが、そんなに涼しさは期待してはいけませんよ。外と内を隔てる扉は開け放たれ、つうつうになっているのですから。妻とあぶり餅2人前(一人前500円)をオーダーし、待つこと数分。白味噌とおこげの香りが香ばしいあぶり餅がやってきました。一口サイズのお餅が串に刺さり、あまじょっぱい白味噌ダレによく絡み美味。熱々のあぶり餅をハフハフ言いながらほお張ります。とても素朴な味わいです。汗をかいて疲れた体に、甘さと塩っ気が染み渡ります。

4.一文字屋とかざり屋 二軒茶屋の因縁の関係が明らかに!

あぶり餅に舌鼓を打ち一服してから、さあ出ようかというところで会計を済ませていると店内の金魚の写真を撮りまくる妻。「それ錦鯉とちゃうで、ただの金魚やで」と茶目っ気たっぷりのツッコミをしてくれた店員のマダムに、せっかくだから今宮神社とあぶり餅の歴史を勉強させていただく事にしました。

↑当然のことながら、錦鯉ではありません。(笑)

平安時代の疫病を鎮めるために建立された今宮神社の創建とともに、今回お邪魔した一文字屋さんは1000年もの間営業してきた元祖あぶり餅のお店。1000年前の創業時から存在するという井戸に特別に入らせていただきました。中はひんやり。外気温38℃に対して、井戸の階段を下りていくと体感は20℃くらいでしょうか。

↑店の正面入り口あたりから階段を2,3mほど下がらせてもらえました。

一方、お向かいのかざり屋さんの創業は江戸時代。桂昌院によって今宮神社が復興された頃に創業されたお店で創業は約400年。かざり屋さんは元々はなんと今宮神社の神職の装飾品を作っていた職人さんのお店でした(だから「かざり屋」さんなんですね)。お向かいどうしが一緒になって今宮神社の復興を盛り上げていこうと、元祖の一文字屋さんが装飾品職人のかざり屋さんにあぶり餅のレシピを完璧に伝授し、二軒茶屋として参拝客をもてなしたのが始まりだそうです。(ええ話や~) 決して仁義なき戦いをしているわけではなかったんですね。邪推をして大変失礼いたしました。今度来る機会があればかざり屋さんにもお邪魔したいですね。もちろん、できれば涼しい時期に。

5.アクセス

地下鉄北大路駅、もしくはJ R山陰線円町駅から京都市バス204系統か205系統に乗り、船岡山バス停で下車、北に徒歩6分です。神社の前までアクセス可能な46系統というものがあります(上賀茂神社と平安神宮を結ぶ路線。千本通を上がっていく。)乗り継ぎがややこしかったりするし、他の観光地と組み合わせにくい。京都の地理や市バスにあまり詳しくない人にはハードルが高そうなので、個人的にはあまりおススメしません。有名観光地をめぐる市バス路線の204系統か205系統を使えば、近隣の金閣寺(金閣寺道バス停)·桜の名所平野神社(衣笠校前バス停)·合格祈願と梅園が見事な北野天満宮(北野白梅町バス停)などと組み合わせると、京都市内北西部の一日ゴールデン観光ルートが出来上がります。タクシーを使えば北大路駅から初乗り+αくらいで行けますので、時間を有効に使いたい場合はタクシーもおススメです。